自然農法とは?

作物に肥料、農薬を一切与えない農法

  1. 慣行農法や有機農法とは違い、無肥料で育てる⇒土壌を自然の森と同じ状態に近づける
  2. 自家採取を繰り返して固定種を進化させ、やせた土地での収量を上げる。
  3. 灌水を極力さけることで根が発達、結果的に低養分でも育つことができるようになる
  4. 育った植物は、野菜本来のすがすがしい味がする。(肥料分を吸わないためすっきりした味になる)
  5. 微生物豊富な土壌で育てるため病気にならない⇒結果元気に育つため甘くておいしくなる
  6. 化学物質 0 %のため癌にならない。 (動物糞ベースの堆肥を使う農法では化学物質 0 %とはならない)
  7. 理論上化学物質 0 %なのでアレルギーをもった方でも安心して食べることができる(究極のマクロビです)

痩せた土地でなぜ育つ ?

  1. 窒素について

    植物の成長に必要なものは水や二酸化炭素、光のほかに窒素が必要です。(学校ではなぜか習わなかった)
    肥料栽培では肥料に含まれるアンモニアなどの窒素を利用しますが、自然農法では土中の微生物が有機物を分解する際に発生する窒素を利用します。
    これは設肥の考え方(事前に作物の成長に必要なすべての窒素を供給する)とは違って、じわじわ供給する方法(自然の森と同じ)です。
    なので、自然農法の土中成分を慣行の農業技術研究所が調べると、トータルの窒素量ではなくてその瞬間に発生した窒素しか調べないため、窒素不足との診断になります。
    微生物豊富な土地は、一般的に痩せ地(窒素不足)であっても、自然農法の世界では地力のある肥えた土地ということになります。
  2. その他ミネラル分(燐やカリなど)について

    自然農法圃場の土中を測定すると慣行や有機農法土壌の 1/10 以下の濃度です。
    これではとても作物が成長しないようにも思えますが、自然農法の根の長さは慣行の作物に比べて 2 倍以上に伸びるため 2×2×2 = 8 以上 よって根の体積比は 10 倍近く大きくなるため、 1/10 の濃度でも生長に必要なミネラルをカバーすることができます。

 

自然農法には以下4種類があるようです。

  1. 自然農(不耕機栽培)
  2. 自然栽培
  3. MOA自然農法
  4. 炭素循環農法

各農法の特徴

  1. 自然農(不耕機栽培)
    1. 不耕機栽培である(トラクター不要、畝すら耕さない)
    2. 自家採取を繰り返す
    3. 畝づくりは初めに溝を掘って畝を区切り、それを畝として何年も耕さず使用する
      (初年度のみ畝をつくればよい)
    4. 草は生えていても作物の背丈以下であればそのままにしておく。
    5. 虫の食物連鎖を利用する。
      (害虫、益虫を住まわせることにより、害虫の極端な発生を回避する)
    6. 使用する道具はのこぎり鎌やくわなどで、大型の機械類は全く使用しない。
      たいへん経済的な農法(リスクは0)
    7. プロが管理できる最大の面積は30aほど
      (60a使用し半年ごとに30aは休めたい)
    8. 市場で取引される単価は自然栽培同様高い
    9. 機械類が一切必要ないため、生産=利益となる
    10. 川口由一さん (実践者も多く全国各地に普及者あり)
  2. 自然栽培
    1. 大規模な営農が可能(高い収益が狙える)
    2. 自家採取を繰り返す
    3. 全くの無肥料、無農薬で作物を栽培、自家採取を続けることで5年目以降には虫が
      全く寄りつかない状態を作り出す。
      さらに年月が進むと、雑草は生えなくなり、病気にも強く生産性は飛躍的に向上し続ける。
    4. 連作障害など全くない。
    5. 市場で取引される単価は、慣行に比べて約2倍以上
    6. 慣行農法からの転換は時間がかかる(5年といわれている)
    7. 初期コストはかかる(トラクター1台あればよい。稲作はコンバインなど必要)
    8. 成田生産組合(千葉)ナチュラルハーモニー(流通)など普及に努めている。
  3. MOA自然農法
    1. 大規模な営農が可能(高い収益が狙える)
    2. 全国規模で組合が存在する。(ガイドラインがある)
    3. 自然栽培に近いが、地力が足りない場合は、堆肥(草)を認めている。
    4. 慣行農法からの転換は早い
    5. 市場で取引される単価は自然栽培同様高い
    6. 提唱者は岡田茂吉さん(それなりに全国にネットワークがある)
  4. 炭素循環農法  (2011 現在はこれを実践中)
    1. MOA自然農法が起源らしい?
    2. ブラジルで実証 済み
    3. 慣行栽培を超える収量が狙える21世紀型の自然農法
    4. 慣行農法からの転換は早い
    5. 市場で取引される単価自然栽培同様高い
    6. 提唱者は百姓もどき氏

バランス的には以下のようです

        炭素循環農法
           l
自然栽培 ――― 自然農法 ―――  自然農
           l
         有機農法
           l
         慣行農法

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----------------炭素循環農法とは?--------------------------------------------

畑で有効微生物(善玉菌)を飼育するという考え方のもとに百姓もどき氏が提唱
慣行や有機農法からの転換時は EM 菌や、キノコ菌などの有効微生物群を撒き、微生物の大好物である土中で腐らない炭素比の高い雑草( C/N 比 40 以上なら生でも 良い)や木材チップなどをトラクターでごく薄く( 5cm ぐらいで OK )鋤き込んで微生物を増やします。(圃場全体を発酵)これにより、微生物が圃場を覆い尽くし、作物自身をコーティングするため、病原菌(悪玉菌)が近寄れず、病気が発生しないため防除が不要になります。
さらに、虫がつく原因は病気などで作物が弱った場合に作物に対して食物連鎖の上位に位置する虫が駆除する行為なので、上記の状態であれば(元気に育てる)虫はつかないため、農薬は不要になります。
土は団粒化して保水力抜群!! 2010 年の猛暑でも一切の灌水が不要
そして窒素を安定的に作物へ供給し続けることができるため、作物は元気に立派に成長することができます。
なお、発酵がある程度進めば作物の残渣程度(なくても根で有機物は足りる)の炭素資材を鋤き込むだけで、微生物が生存できるため高い地力を永久的に持続させることができます。
こうなると収量は慣行並み!!
まさに 21 世紀の農法です。

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----------------種について---------------------------------------------------

自然農法では固定種が使用されます。
では固定種とは何でしょうか?

現在、使用されている種の種類

  1. F1種、交配種
  2. 固定種

F1種はアメリカの種メジャー、カーギル(おなじみ現在の世界皇帝ロックフェラー の会社、
世界で一番偉いのはアメリカ大統領ではありません。ロックフェラーのおじいさんです。94歳)
このサイトに書いてあるように日本および世界の農業をむちゃくちゃにした世界皇帝です。

F1種も交配種も2つの固定種を掛け合わせて作ります。
たとえば収量の多いダイコンの花と病気に強いダイコンの花を受粉させ両方の良い性格を受け継いだ種を取りそれを売る。
農家はこの種を使用することによって病気が防げ収量はアップします。

なんだこれは素晴らしいことではないかとなりますが、大きな問題があります。

  1. 化学肥料を必要とする。(畑の土を種が育った環境にしなければ育たないため、F1種などを作る際に使用する
    化学肥料が必ず必要になる。F1種を作る畑と農家の畑を化学肥料を使い同じ土壌にするということ)
  2. 良い性格を持つ掛け合わせた種は、次世代にはメンゲルの法則で25%しか遺伝しません。
    なので次の年も種を買い続けなければなりません。
  3. 1.2より毎年化学肥料を使用しなくてはならないため、やがて畑をダメにする。
    (連作が利かなくなるので何年間か休ませる)

固定種を使用する意味

農業は本来、固定種を用いて自家採取を行い翌年同じ畑で使用するのが当たり前でした。
それはなぜか?
種は自家採取を繰り返すことで、その土地にあった種へと進化するからです。

原理
たとえば東北地方の固定種を九州で使用する場合

  1. 1年目に種をまいたが、作物がその土地に合わないため、収量が30%であった。
    (病気や虫などにもやられますが育った30%の作物はその土地にあった遺伝子を持っている)
  2. 2年目に1でとれた雀の涙ほどの種を同じ土地で播く(この種は九州の土地でも育つことのできる
    遺伝子を持つ種なのでこの土地の病気にも強い)結2で播いた種は1よりも多くの収量になる。
  3. 3年目は2でさらに立派に元気よく育った種を播く
  4. 3年目は完璧な収量となる。

これを繰り返すことにより、その畑の土壌に合った病気に強く虫に強い種が出来上がっていきます。

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----------------ハイブリッド自然農法--------------------------------------------
(自然農 + MOA自然農法 + 自然栽培 + 炭素循環農法)

リスクを低く抑え、年収を上げていくお話です。

時代の流れはどうやらハイブリッド型が主流になりつつあるようです。
車で言えば、ハイブリッド車のトヨタプリウスが絶好調でホンダのインサイトも堅調です。
車業界はハイブリット車のみ勝ち組の状況です。
将棋で言えば昔からあらゆる戦法を指す(ハイブリッド戦法)羽生名人がいまだに活躍中です。

ハイブリッド技術は制御が難しく、トヨタとホンダ以外はまだ市場に投入できない技術で、将棋についても羽生名人が
長年圧倒してきたことはハイブリッド技術が非常に優れ、とてつもない潜在力を秘めていることを意味します。

さて、農業についてのハイブリッド技術とは何なのでしょうか?

慣行、有機、自然農法を組み合わせて行うのではなく、自然農法(自然栽培、MOA自然農法、自然農、炭素循環農法)この4つを同時に
併用して運用すれば、収益が簡単にアップしてリスク低減もできるのではないのかということです。

これを 自然農法ハイブリッド方式 (勝手に命名 )
最先端農業の誕生です。

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